『クルミわりとネズミの王さま』
E.T.A.ホフマン/上田真而子訳
岩波少年文庫(2000)
あらすじ
クリスマスイヴの日、フリッツとマリーの兄妹は不思議なドロッセルマイヤーおじさんからのプレゼントを心待ちにしている。たくさんのおもちゃの中にマリーはクルミわりを見つけ…
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やっと読めた、ホフマンの胡桃割り人形!学校の授業の発表に使わせて貰ったのは絵本だったが、全体の内容を把握する為に大いに助かった。
バレエの『胡桃割り人形』も魅力的だが、話としては私はこちらの方が好きなように思う。確かバレエの方はデュマの『ハシバミ物語』をもとにしていたように思うが、そちらは絶版になってしまったらしい。出きれば読んでみたいと思っていたのだが。
メタフィクションとして挿入されている「かたいクルミのはなし」が童話的であるので、それに絡む本編もまた童話的であったように思う。
マリーが体験する“夢のような話”は、バレエでは本当に夢となってしまうのだが、原作では事実として描かれている。これが、私がバレエ版よりも原作を好しとする最たる理由である。
期待通りの話で良かった。
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