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『ラピスラズリ』
山尾悠子
国書刊行会(2003)

内容
不世出の幻想小説家がふたたび世に問う人形と冬眠者と聖フランチェスコの物語。(帯より)

==+==

物語のはじまりは3枚、もしくは6枚の絵から。
恐らく「銅版」は序章にあたるようなものだと思う。それから「閑日」と「竈の秋」は絵に纏わる物語。

正直に言うと、一回読んだくらいでは理解しきれていないと思う。というか繋がりを見つけきれず宙に浮いている部分があるような。特に「トビアス」。ちょっと誰か解説!とか言いたくなるような。

いや、でも物凄い質の高い作品だと思う。というか、こんな内容どうやって思いつくんだろう。そしてそれを書ききる表現力――というか、描写力?兎に角凄い!
視点と時間、それと空間が継ぎ目なく入れ替わる感じ。だから余計難しいのだが、それが良い。
何にせよ自分の読解力の乏しさが恨めしくなった。でも、もう一回読めば何か掴めそうな気がする。

この人の作品もっと読んでみたい。
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